こんにちは。着付け教室【ふぇりちた】のかほ、こと河西美穂です。 オンラインレッスンでは《身体にとことん優しい着付けレッスン》をメインに、《身体を整える着付け》をお伝えしていますが、アンティーク着物も大好きです。
アンティーク着物には素敵なものがいっぱい! 現代ものにはないおしゃれなものや、時代を重ねた風合いがとても素敵なものばかりです。
が、一番の欠点は小さなものが多いこと。身丈も普通の着付けで着られる身丈よりも10cm以上短いことも多いのです。そうなると、普通に着るのはちょっと難しいんですよね。
それでも頑張って、着られるものなら着たいですよね。そのぐらい、アンティーク着物は魅力的なものが多いのです。
そんなとき、やってしまいがちな禁忌事項があります。
それがこの二つ。
- 着終わってから、無理やりおはしょりを引っ張る
- 腰ひもの位置をいつもと変える。
まずはしっかりこの二つを覚えてくださいね。
♥ アンティーク着物でやってはいけないこと その1「着終わってから、無理やりおはしょりを引っ張る 」
まずはやりがちなのがこちら。
もともと長さがあるおはしょりが帯の中に隠れてしまった部分を引っ張り出す程度なら大丈夫。
でも、本来短いおはしょりを無理やりひっぱってはいけません~。もともと短いものを無理やり引っ張り出せば、裾が短くなったり、ゆがんでしまったりします。
なにより、布に優しくありません!
アンティーク着物は長い年月を経たものです。布や糸が弱っていることも多いのです。
よく着こまれたものならなおさら。布がたくさん引っ張られて、弱い具合も大きかったりします。素敵な柄であれば、着こまれていることも多いもの。
「無理やり」は絶対禁止! そっとそっと優しく着てあげてくださいね。
♥ アンティーク着物でやってはいけないこと その2「腰ひもの位置を変える」
おはしょりの長さを腰ひもの位置を変えることで調整する着方もあります。
アンティーク着物は身丈が低いので、いつもよりも引くところに紐をしたくなりますよね。そうすれば、たしかにおはりょりは長くなります。
でもちょっと待って。
腰ひもの位置には意味があります。それは《身体の仕組み》。紐の位置は身体の仕組みに合わせて決まっています。ですから、その位置を変えてしまうと、苦しくなったり、着崩れしやすくなったりしてしまいます。
まして、骨盤にかかるように紐をしてしまっては、安定もしなければ、骨に紐が当たって痛くなってしまうことも。
身体に優しい着付けの基本は「紐の位置は固定」です。
せっかくの素敵な着物でおしゃれをしていても、苦しくなってはおでかけも楽しめません。
アンティークの着物でもとことん身体に優しく着てくださいね。
【ふぇりちた】のアンティーク着付けは着物にも身体にも優しい
【ふぇりちた】のアンティーク着付けは「無理やりおはしょりを引っ張りません」→ 着物に優しい。
そして、「腰ひもの位置も基本の位置から変えません」 → 身体に優しい。
アンティーク着付けで着たときのおはしょりとその裏側を見てみてください。
それでも、紐の位置はいつもと一緒です。そして、これだけのおはしょりの長さがあれば、あとから無理やり引っ張り出す必要もありません。
大好きなアンティークの着物だから、そして、なにより着物を楽しみたいから、着物にも身体にも優しく着てくださいね。
【ふぇりちた】のアンティーク着付けオンライン講座は2021年10月以降開講予定です。
対面でのアンティーク着物レッスンは着付け教室【ふぇりちた】緑区教室・藤が丘教室のフリーレッスンで承ります。